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冬の庭園美術館

東京都庭園美術館にて現在開催中の

「そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠」
20241130(土) - 2025216(日)

を鑑賞しました。

現代美術の第一線で活躍を続ける、青木野枝さん、三嶋りつ惠さん。鉄とガラスというそれぞれの扱う素材がアールデコ調の建物に素晴らしく調和した、見応えのある展示でした。

特に三嶋さんのガラスの作品に惹きよせられ、
心揺さぶられる時間となりました。

 

ガラスなんて以前からずっと知っている素材だったのに、
人生初めてガラス自らが演じる姿を目撃してしまいました。

美術館に入り、展示を見た途端、
作品が集めて放った「光」に吸い寄せられました。

歩いて鑑賞するので
光の屈折、色調、色彩、フォルムが刻々と変化します。

佇んでいても、光は微妙に変化して行きます。

ダンスも一期一会なアートだけれど、
ガラスもまた二度と同じ色と出会えない美を生み出します。

時間と共に刻々と変化する姿は
まさに光と共演
まるでガラスが主体的に演じているかのよう。

時間という概念を感じさせる
ガラスに秘められた力ですね。

整えられた庭を眺め、空を眺め
冬の優しい光がたっぷり入る庭園美術館の部屋を見ます。

南に面した展示室の太陽が燦々と輝く部屋に置かれた作品は、
直射日光の全てを吸収しながら、同時にガラス自らの色も発しています。
無数の色が周囲の色と混じり合い、
近づくほどに複雑な姿になっていきます。

個人的に一番好きなやつー!
抽象画みたいなこれよこれ。

冬至を挟んだ、一年で最も陽の光の少ないこの時期に
太陽の光をたんと集めたこの展示の絶妙な時期よ!
庭園美術館さん、お見事です。
光への感謝を感じずにはいられない時間を過ごしました。