謹賀新年2024
新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
皆様にとって幸多き一年となりますように
お祈り申し上げます。
さて、今年はどんな年となるでしょう。
昨年は生成AIの登場には驚きました。
かようにも面白き時代に自分が存在していることを、
まことに不思議に思います。
人間はどこまで行くんだろうか?
数年前にはビッグデータなんて所詮人間の模倣だろ
なんて一笑に付してしていたら、
あれよあれよという間に生成AIはアーチストにまでなりあがり、
作詞、作文、作曲、芸術作品まで創造するようになってしまった。
心がざわついて仕方がないです。
作家として私はこれにあらがうしかないのか。
最初はそう思いました。
けれど新しい時代の生成物は、
興味深い物がたくさん。
荒削りなものもあるけれど、
進化したら凄いことになりそう。
なんだ自分、相当ワクワクしているではないか!
川で洗濯板を使って洗濯する人がいないのは、
洗濯機があらわれたからですよね。
人間は楽するのが大好きですものね。
ホモサピエンスは遂に考えることをやめてしまうのでしょうか?
ふと思い出したのですが、
私が学生の頃には舞踊を記録する術がありませんでした。
ダンスを創作したらそれを覚えていなければなりません。
記憶だけでは不十分なので、書くんです!
蟻ンコみたいなダンサーの絵コンテに
「左手アイーンの歌舞伎風ステップ」...
とかなんとか奇妙奇天烈なヒントを書き込み、
あとは音に合わせ、必死に記憶に刻んだものです。
ところが今は誰もが持つスマホの動画の録画ボタンを押せば、
瞬時に記録され、その場で公開しようと思えばできてしまう。
ダンサーは進化したのか退化したのか、変化したのかしら?
私はやはり...
スピーディーに移り行く変化を加速させる人でなく
ブレーキをかける人になりたい。
と自らに奮起を促しています。
ブレーキになり得るものというとなんでしょうか?
進化ではないもの、
古から変わらぬもの...
無論、思い浮かぶのは、
身体感覚、皮膚感覚でしょう!
身近にあるのに複雑で神秘的で謎だらけな、
愛しき身体よ!聖なる皮膚よ、内臓よ。
そんなわけで、2024年の作品のキーワードは
「皮膚」となりました。
けど、洗濯機が登場した現代でも、
洗濯板でゴシゴシ洗いたくなることありますものね。
楽観的に参りましょう。
今年は作家として、またバッグ作りの講師として
精力的に活動してまいります。
どうぞ応援よろしくお願いいたします。
逢坂 綾